合同会社の設立について(5)
事務局の立場から、前回に引き続き、合同会社が選ばれ、増加している理由についてご紹介します。
2 日本の企業が合同会社を選ぶ理由
外資系ではない日本の著名な企業で、合同会社を選んでいる企業は多く見受けられません。
しかし、2018年6月1日に株式会社DMM.comが合同会社DMM.comに組織変更をしました。合同会社DMM.comは、プレスリリースにおいて、合同会社を選んだ理由を、意思決定の迅速化、事業推進の効率化を図ることが目的であると発表しています。
【合同会社DMM.comプレスリリース】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003048.000002581.html
また、2019年7月1日に、合同会社Endianという合同会社が設立されました。
同社は、株式会社I-ne(日本法人、化粧品・飲料等のメーカー)と日本コカ·コーラ株式会社(日本法人、飲料メーカー)が共同で出資して設立した合同会社です。出資の目的は、「消費者のトレンドの半歩先を読み、迅速なスピードで製品を市場に展開することで、新しいプロダクトカテゴリーを創出することを目指します」と発表しています。このように、日本法人が双方出資を行い、新しい形の会社として合同会社を選ぶ例もあります。
【合同会社Endianプレスリリース】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000384.000001735.html
合同会社DMM.com、合同会社Endianは、いずれも、前回ご紹介した合同会社のメリットのうち、②迅速な意思決定が可能であることを重視したものと考えられます。
(つづく)