事務局から弁護士へ質問(16)-顧問弁護士は、法務部の外部委託?
前回は、顧問弁護士と企業内弁護士の違いについて聞いてみました。企業内弁護士は法務部に所属していることが多いということだったので、法務部について聞いていました。
事務局S 法務部とはどういう業務をしていますか?
今 津 法務部は、一般的には、①契約書の検討をしたり、②企業内の規則を作成・修正したり、③事業部門からの法的な相談に対応したり、④株主総会の対策をしたり、⑤トラブルが発生した場合の対応をしたりされています。
事務局S 企業内弁護士の業務と同じですね。
今 津 重なる部分は多くありますね。ですので、企業内弁護士は、法務部の一員として業務をされていることが多いです。
事務局S なるほど。先ほど、法務部がない優良企業もたくさんあると聞きましたが、法務部がなければ、契約書を検討したり、法的な相談をしたいといった場合に、どうやって対処しているのですか?
今 津 法務部がなくても、総務部や管理部が法務の役割を持っておられる企業もあります。また、社長がご自身で判断されているような場合もあります。それぞれの担当者の方が、先輩に聞いたり、調べたりしながらご自身で判断されているというような場合もありますよ。
事務局S なぜ法務部を作らないのですか?
今 津 法務部を設けるのは、かなり大変ですよ。法的な知識と経験を有する人材を育てたり、又は採用したりして、費用も時間も手間も必要となります。法務部を自前で設置することが現実的ではないことは多々あります。
事務局S でも、法務部がないと不安ですよね。
今 津 法務部がない優良企業はたくさんあります。そのような場合は、より一層、顧問弁護士を積極的に利用して頂いて、日常的にご相談頂くとよいと思います。
事務局S 法務部のない企業が、法務部の機能を、外部の弁護士へ委託するようなイメージですか。
今 津 分かりやすい説明ですね。そのような感じに思って頂いて、顧問弁護士にご相談頂ければと思います。(次回に続きます。)