東京の3つの弁護士会
東京には3つの弁護士会があります。①東京弁護士会、②第一東京弁護士会、及び③第二東京弁護士会です。
私は①東京弁護士会に所属しておりますが、お客様から「一番の弁護士会じゃないのですね…」と残念そうに言われたことがあります。
東京に3つの弁護士会があるのは戦前からのことで、東京弁護士会から二つの弁護士会が分裂したそうです。最近の日経新聞の記事(「またもついえた、東京の弁護士会統合の夢」)にも、分裂した経緯が以下のとおり紹介されています。
「各弁護士会の会史などによると、3会の並立は戦前の派閥抗争に端を発する。元は1893年に設立された東京弁護士会だけだったが、会長選挙などを巡るゴタゴタで400人近くが離脱。1923年に第一東京弁護士会を立ち上げた。さらにその後「2つの弁護士会の対立を仲裁する」と主張するグループが登場し、26年に第二東京弁護士会が生まれた。」
今では3会の名称に違和感はありませんが、分裂当時のことを想像すると、派閥抗争で東京弁護士会から離脱した弁護士は、反発して「こっちが一番」という気持ちで「第一東京弁護士会」という名称にしたのかもしれませんね。反対に東京弁護士会では「なにが第一だ!」などと思っていたのでしょうか。
100年前の先人達の気持ちを勝手に想像してみました。
弁護士法人今津法律事務所 弁護士 今津 泰輝