公開会社におけるストックオプション

株式の譲渡制限が付されていない会社(公開会社のことで、上場会社を含みますが、上場会社に限りません。)における新株予約権(ストックオプション)の付与について、ご紹介したいと思います。
職務執行の対価として役員に対して付与する場合、まず、新株予約権の発行規制(会社法238条以下)、すなわち「特に有利な条件」による新株予約権の発行であるかどうかが問題となります。
株式の譲渡制限が付されていない会社の場合、「特に有利な条件」による新株予約権の発行には株主総会の特別決議が必要です。一方で、「特に有利な条件」でなければ株主総会決議は不要であり、会社は、取締役会決議の決定で、迅速に新株予約権を発行することができます(会社法240条1項、238条3項1号)。
したがって、新株予約権の発行が「特に有利な条件」ではないかが重要となります。例えば、500万円相当の金銭でない報酬等を受けることを認められた取締役に対して、会社が、公正な評価額が500万円の新株予約権を付与することは、「特に有利な条件」による発行ではありません。公正な評価額は、ブラック・ショールズ・モデル等の公正な算定方式により算定し、取締役会において定める必要があります。
次回は、役員の職務執行の対価は原則として株主総会決議によって決めなければならないという報酬規制との関係をご紹介します(法361条1項1号3号)。